B型肝炎による肝臓病はどうやって進行する?

B型肝炎による肝臓病はどのように進みますか?

成人になってからの水平感染は大部分が一過性感染で、急性肝炎を発症しても、その後ウイルスは血中から排除されて治癒します(既往感染)。急性肝炎の時期には、黄疸、全身倦怠感、食欲不振などの症状が出現することがありますが、症状が全くない場合や、重篤で致死的な経過をとる劇症肝炎に移行する場合も稀にあります。一方、乳幼児期の感染などでキャリアになった場合は、慢性肝炎を発症し、肝硬変に進展したり、肝がんを併発したりすることがあります(図1)。慢性肝炎が起こる頻度は10~20%で、その他は肝機能が正常の非活動性キャリアとなります。また、慢性肝炎を発症した場合も、適切に治療すれば肝硬変や肝がんへの進展を防ぐことができます。ただし、非活動性キャリアであっても、肝がんを併発することがあることに注意する必要があります。

図1 B型肝炎の自然経過
慢性肝炎の治療ガイド2008引用改変、日本肝臓学会
B型肝炎の自然経過

出典:
日本肝臓学会発行冊子「肝臓病の理解のために」2015,日本肝臓学会
https://www.jsh.or.jp/citizens/booklet/(2018年12月3日閲覧)
2 B型肝炎 P3

次のページへ
前のページへ

他のコンテンツを見る

知る

メニュー