甲状腺がんと血管新生
がんは1mm以上の大きさになると、栄養や酸素を運ぶために新しい血管が必要になります。
そのため、がん細胞は新しい血管を形成するのに必要なさまざまな種類のたんぱく質を生成し、自ら血管を導いていきます。
がん細胞が新しい血管を形成することを「血管新生」といい、がんが増殖するのに欠かせない生命現象です。
分子標的療法
がん細胞で特異的にまたは多く生成されるたんぱく質などを薬で狙い撃ちする治療法を分子標的療法といいます。
甲状腺がんでは、がん細胞が栄養や酸素を運ぶために新しい血管を作るためのたんぱく質を狙い撃ちして、血管新生を阻害し、がんを兵糧攻めにする分子標的治療薬の有効性が多く報告され、臨床においても使用されるようになっています。