甲状腺がんとは
甲状腺の病気は、腫瘍(しこり)ができるものとできないものとがあります。
甲状腺にできるしこりの多くは「良性」で、がんではありませんが、中には他の臓器に転移するなどの「悪性」の性質を示すしこりがあります。
この悪性のしこりを甲状腺がんと言います。通常、しこり以外の症状はほとんどありませんが、しこりが大きくなってくると、違和感、痛み、のみ込みにくさを感じたり、声のかすれ(嗄声)などの症状があらわれることがあります。
甲状腺がんの患者数
甲状腺がんはすべてのがんの1%程度です。
男女比を見ると1:3と女性に多いことが特徴で、発症率は増加傾向にあり、2010年の国内における罹患者数は13,374人と報告されています。
図:甲状腺がんの罹患数・死亡数の年次推移
独⽴⾏政法⼈国⽴がん研究センターがん対策情報センター
Center for Cancer Control and Information Services,National Cancer Center,Japan
甲状腺がんの発症傾向
甲状腺がんは30歳以降から急に増え始め、60~64歳が発症のピークとなっています。一般のがんは若い人ほど進行が速くなりますが、甲状腺がんでは若い人の方が治療後の経過は良好です。
図:年齢階級別甲状腺がん罹患数(2010年)
独立行政法人国立がん研究センターがん対策情報センター
Center for Cancer Control and Information Services,National Cancer Center,Japan