外食のポイント

合併症別の注意

合併症のない場合、高アンモニア血症を伴う場合

1. 高たんぱく質、高脂肪の料理は控える。
2. 肉類や魚介類が多い料理は高たんぱく質なので、もったいなくても残すこと。
3. 食塩も多く含んでいる場合が多いので、汁物や漬物などは控えめにする。
4. 野菜が少ないので、他の食事時に補う。
5. 外食はできる限り控え、とっても1日1回ぐらいにする。

糖尿病を合併する場合

1. 高エネルギー、高たんぱく質、高脂肪の料理は控える。
2. 外食は1日1回とし、1回の食事量は指示量の約1/3量とする。
3. 砂糖や食塩に注意する。
4. 野菜類不足になりやすいので、必ず補うこと。

ざるそば

320kcal、たんぱく質10g、食塩2.5g

ざるそば

1人前を全部食べてください。野菜類が不足しますので他の食事で補います。br>エネルギーやたんぱく質も不足していますので、牛乳やヨーグルト等を後にとるとよいでしょう。

チャーシューメン

470kcal、たんぱく質16g、食塩8g

チャーシューメン

1人前を全部食べてください。野菜類が不足しますのでなるべく他の食事で補います。スープは食塩含有量が多いので、飲まないようにします。高アンモニア血症を伴う患者さんは、チャーシューは1枚だけ食べます。

親子丼

640kcal、たんぱく質20g、食塩3.2g

親子丼

1人前を全部食べてください。食塩の制限のある場合は他の食事時に調整します。高アンモニア血症を伴う患者さんは、卵と鶏肉の具は半分食べます。ご飯は全部食べてください。ご飯にタレが多くかかっていると食塩を多くとりますので、味噌汁や漬物が付いていても食べないようにしましょう。親子丼だけで食塩を3.2gも含んでいます。

天ぷらうどん(海老天ぷら2尾)

450kcal、たんぱく質18g、食塩6.6g

天ぷらうどん(海老天ぷら2尾)

うどん屋さんの海老天は衣が大きく、油や小麦粉を多くとり、脂肪やエネルギーのとりすぎになりますので、1尾分は衣を剥がして食べます。汁は飲まないようにしましょう。野菜は不足しがちですから他の食事時に補ってください。高アンモニア血症を伴う患者さんは、海老の天ぷらは1尾だけにし、麺は全部食べます。

にぎり寿司

500kcal、たんぱく質30g、食塩2.5g(つけ醤油無しで)

にぎり寿司

全部食べるとたんぱく質量が多くなりますので、他の食事時にとりすぎないよう、気をつけましょう。また、進行した肝硬変の方では生ものは感染症がおきやすいことに注意が必要です。高アンモニア血症を伴う患者さんは、にぎり寿司はたんぱく質が多いので、生魚は控え目にしてください。寿司飯には食塩が多く含まれていますので、注意してください。

うな重(うな重 肝吸い ぬか漬け)

780kcal、たんぱく質30g、食塩3g

うな重(うな重 肝吸い ぬか漬け)

エネルギー、たんぱく質が多いので、ウナギ蒲焼1/4は残してください。ご飯は全部食べます。野菜が不足になりますので、他の食事時に補ってください。高アンモニア血症を伴う患者さんは、ウナギ蒲焼1/3は残します。

ステーキ定食(牛肉かたロース付け合せ野菜・ロールパン・野菜サラダ・バター・コンソメスープ)

900kcal、たんぱく質25g、食塩4g

ステーキ定食(牛肉かたロース付け合せ野菜・ロールパン・野菜サラダ・バター・コンソメスープ)

牛肉ステーキは80gぐらいとし、1/3は残します。脂肪分の多い定食なので、パンに塗るバターやサラダのドレッシングは少なめにしてください。高アンモニア血症を伴う患者さんは、肉は100~150gありますので、1/2は残してください。食べすぎたときは、他の食事時に調節してください。

出典:
肝臓にやさしい食事と生活 P18,19
監修:
慶應義塾大学看護医療学部 教授 加藤眞三
慶應義塾大学病院 食養管理室 主任 大木いづみ

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