患者さんからのメッセージ②

70代女性

最新情報に目を向ける

今から22年ほど前にC型肝炎と診断されました。医学書で調べたところ、進行するとがんになるリスクもあることがわかり、すぐに「しっかり治療をしなくては」という思いになりました。その後、副作用に耐えながら治療回数を重ねるも、肝硬変、肝がんへと進行しました。現在は治療の効果もあり、状態は落ち着いています。病気とは長い付き合いです。必要な情報を得るために、患者会主催の講演会などに参加し、常にお薬や治療法の正しい情報や最新情報に目を向けるようにしています。

前に進むために

治療を繰り返していると、体力的にも精神的にもさまざまな困難に直面しますが、それらを乗り越えていかないと前に進めません。なるべく深刻に考えないよう、落ち込まないようにしています。以前はコーラスに参加していましたが、現在はちょっとした外出や、友人とのおしゃべりが日常の楽しみになっています。疲れやすいので、予定を詰め込みすぎないよう心がけています。

鉄分と塩分は控えめに。筋力を保つ努力も

食事は好き嫌いなく美味しく食べていますが、主治医からのアドバイスもあり、肝臓に負担をかけないよういくつかの点で気をつけています。まず、鉄分と塩分は控えるようにしています。また、脂肪肝にならないよう低カロリー食にしています。患者会が紹介している本は、献立を考えるうえで大変参考になります。体操教室に通ったりストレッチを続けたりするなど、筋力を保つ努力もしています。食事と運動は大事ですね。

必ずメモにまとめる

主治医とのコミュニケーションがスムーズにとれるよう、工夫していることが2つあります。1つ目は、普段から体調を記録しておくこと。2つ目は、質問事項をあらかじめメモにまとめておくこと。メモにまとめることで、聞き忘れがなくなりました。以前は質問したいことがたくさんあり、主治医から「神経質ですね」と笑われていましたが、今では「今日はどんな質問ですか?」と主治医の方から聞いてくださるようになりました。

仲間に助けられています

治療を始めたばかりのころは、不安な気持ちを分かち合える人が周りにいなくてつらかったです。病院の待合室で思いきって患者さんに声をかけてみると、同じような治療をしている方と出会うことができ、徐々に仲間が増えていき、その縁で患者会に入会しました。いろいろな経験をしている仲間には、困ったことや心配ごとを気軽に相談できますし、情報交換の貴重な場にもなっています。これから治療を始める方へは、肝臓を良い状態に保つためにも早期の治療を勧めています。医療費の助成制度もありますから、経済的な負担も軽減できますよ。

上記はNPO法人東京肝臓友の会を通じて、実際に肝がんを経験された方々よりメッセージをいただきました。

インタビュー実施の日時:2018年12月19日
場所:ちよだプラットフォームスクウェア内
患者さんの許可を得て掲載しております。

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