患者さんからのメッセージ①

50代男性

病気について勉強しよう

私が肝硬変と診断されたのは2012年のことです。
会社の健康診断は定期的に受けていましたが、肝臓の数値については「酒の飲みすぎ」程度にしか考えておらず、あらためて自分が肝硬変と診断されたときは何が何だかわからず、ショックでした。病気について正しい知識を得ることが大事だと思い、とにかく病気について勉強しようと、必死に情報を集めました。

「正しい情報」を得ることが大事!

病気について勉強するために、主にインターネットを活用しましたが、ネット上には情報があふれています。調べていくうちに気づいたことは、
・その情報は科学的根拠に基づいたものか? それとも個人の体験談なのか?
・その情報が書かれた時期はいつなのか?
など、留意する点が多くある、ということです。
個人の体験談は、療養生活の知恵など貴重な情報が得られますが、個人差もあり、すべてが当てはまるとは限りませんでした。また、医療情報については、書かれた時期が古すぎないかなど、常に気をつけています。
正しい情報の見極めなど判断に迷った場合は、主治医にも相談しています。

想いを伝える・語ることも大切

病気と向き合うなかで私が一番信頼しているのは、主治医です。主治医とは治療方法だけではなく、食事のこと、日常生活を送るうえでの注意点など、さまざまなアドバイスを頂いています。病気を治すことは大切ですが、治療中心の生活ではなく、QOL(生活の質)も大切にしたいと、自分の想いもしっかり伝えるようにしています。
主治医とは別に、精神科も受診しています。病気の話とはまた違った側面、例えば人生観などについてとりとめもなく語り合うひとときは、私にとって大切な時間となっています。

家族の存在のありがたさ

私が肝硬変と診断されたとき、下の子供はまだ高校生でしたので、「子供のためにも治療を頑張らなくてはいけない!」と心に誓ったことを、今でもはっきり覚えています。あまり口には出しませんが、家族は私の身体のことをとても心配してくれています。病気を経験して、改めてご家族の存在のありがたさを感じることができました。

治療と仕事を両立するための工夫を

以前、主治医から急に「明日から入院」と言われて困ったことがありました。もちろん治療は大切ですし、その時の病状にもよりますが、治療と仕事を両立するためには、特に入院などで会社を休む必要がある場合、医師からの配慮も大事だと感じました。それからは、仕事への影響が最小限にとどめられるよう、入院する際には時期や日数について主治医とよく相談したり、あらかじめ仕事のスケジュールを調整したりするなどの工夫をしています。
職場には、病気のことはすべてオープンにしています。特別扱いすることもなく、それとなく身体を気遣ってくれる上司や同僚に恵まれていることに感謝しています。

インタビュー実施の日時:2018年8月21日 13時半~14時半
場所:ちよだプラットフォームスクウェア内
患者さんの許可を得て掲載しております。

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