




背骨がもろくなると、背骨が体の重みでつぶれたり、変形する圧迫骨折がおこりやすくなり、背中が曲がったり、姿勢が悪くなったりします。
その結果、日常生活に支障をきたすことにつながります。
姿勢が悪くなると、内臓への悪い影響(胸やけなど)が出ることがあります。

骨粗鬆症は圧倒的に女に多い病気です。閉経を迎える50歳前後から骨量が急激に減少し、60歳代では2人に1人、
70歳以上になると10人に7人が骨粗鬆症といわれています。これは、女性ホルモン(エストロゲン)が骨の新陳代謝に関わっているからです。
その他、年齢や遺伝的な体質、偏食や極端なダイエット、喫煙や過度の飲酒、運動習慣なども骨粗鬆症の原因として考えられており、最近では、若い女性の骨粗鬆症も問題になっています。
なお、他の病気の影響によって骨粗鬆症になりやすくなる場合もあります。


2007年の厚生労働省「国民生活基礎調査」によると、介護が必要となった主な原因の9.4%が「骨折・転倒」によるものです。


骨折の中でも特に、太ももの付け根の骨折が「寝たきり」になりやすいといわれており、その骨折の多くは転倒によるものといわれています。特に女性の場合、年齢とともに骨折の頻度は高くなってきます。


さらに骨粗鬆症は寝たきりになる確率を1.83倍高めます。





太ももの付け根を骨折したことがある60歳代の女性が、5年以内に再度骨折をする危険性は、骨折をしたことのない女性に比べ、16.9倍も高くなります。

背骨の骨折を一度おこすと、1年以内に5人に1人が再び骨折をおこすといわれています。


骨は毎日、古い部分を溶かし(骨吸収)、新しい骨をつくって(骨形成)生まれ変わっています。
骨が溶かされた(壊された)分を、作りきれなくなると骨粗鬆症になります。


